傍らに白澤
万朶乃花
もし今日逢えたのが偶然だとしても
明日しようとした予定を
気まぐれでも今日にして良かったと
それだけでこの日に花丸が付けられる
空白が続くカレンダー
数字だけが並ぶなんて味気なくて
でも来るだろうと期待する未来なんて持ってなくて
赤と黒以外の色が見たくて
何となくそっと
過ぎた今を残してみようと思ったりして
曖昧な記憶に小さな付箋を
思い出す事なんてない些細なこと
やっと集めた喜怒哀楽を
消しちゃう前に証を一つ
曜日すら溶けだすループする時間
影が届くさっきまでいた場所
見て 知って 感じて 触れて
月が望めるこの部屋で
白い庭に咲くはずの
花の色を予想しよう