ひと瓶の晴天







ガラス一枚隔てた先の

見えるはずの景色は暗く

映したこともない瞳の色が

背後の影を追ってやまない



器だけが速度を増して

型を失った感情がまた

水たまりを作っては映ろう



空しか見えない

高くて届かない

日陰に入れない

ここから動けない



毀れた水は太陽を待つ

憧れた空へ帰るその瞬間

姿形は変われど己

囚われず縛られず

何処までも舞いあがれ

そして何時か

 眼前で散れ 





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