舌を切ったのは飴玉一つ
イライラするから甘いもの
プリンにアイスにチョコレート
我慢を重ねて手にした甘味は
忘却と後悔の色をしていた
口数か減ってく
視界が下がる
動力が失われる瞬間が
にじみ出す煙に包まれる
見慣れた黒い両腕に
今日もゆっくり包まれる
分かって欲しいとか
聞いて欲しいとか
この狭い出口から放出出来たら
ぎこちない身体が今より少しは
解凍される未来があるのかな
逆らって閉じられた瞳がこぼす
最期の印は空に溶けゆく