光明の影を待つ







誰にも聞こえない

誰にも届かない

裂けるほどの絶叫はただ

吐き気と共に腹へ収める




思えばそれは

頑張れる言葉だった

安心させられる言葉だった




ふわりと包む柔らかな絹が

いつしか解けない鎖に変わり

今ではこうして

この身を戒めて締め上げる




そう広くない心臓を埋め尽くす

途切れそうな呼吸音と

脳から染み出る音の無い記憶





まだ浅い まだ薄いと

聞いた事のある声がする





くり返す度深く刻まれ

細部まで鮮明に描かれたら逝こう



纏う鎖を引き上げ

膨れた腹を撫でながら











inserted by FC2 system