杓子定規の箱の夢
例えばの話で
台風が来るたびに期待した事
幸か不幸か一度として叶った事はないけれど
そんな風に訪れる
もしかしたらの偶然を
水たまりに映る曇天に重ねて踏みつけた
何が嫌でもなし
誰が嫌でもなし
奥で燻ってる小さな火種の
育て方も消し方も
もうずっと分からない
だってこれは
閉じ込められた代償 恩賞
この道を反対に歩く影とすれ違い続け
今日もまた 規則正しく並べられた机の前で
大人しく心音を下げている